カンボジアの伝統織物の一つに絹絵絣があります。もとはお寺の仏像の上の天蓋に飾られることから天井を意味するピダンと呼ばれています。
人々はこのピダンを自分や家族が無病息災、平穏無事に生きていけるよう、願いを込めて織り上げていきます。まるで絵画のようなピダンはカンボジアの宗教的世界観を表すモチーフ、ナーガや生命の樹、象や鳥などが描かれ、仏教の説話のひと場面が描かれたりします。そのどれもがとても精緻で高い技術が必要な絹織物です。
内戦前からもこのピダンを織ることができる織り手は限られ、今、その技術の継承が危ぶまれています。
私たちはこの素晴らしい技術が存続できるよう協力していきたいと思っています。