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クメール伝統絹織物
カンボジア伝統織物
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歴史
インドシナ半島南部に位置するカンボジア王国。東南アジア最大の文化遺産、アンコール・ワットが有名です。古くはインド文化を色濃く受けた扶南王国から、今のカンボジア国家の起源となるクメール人による真職を経て、9世紀にクメール王朝が始まりました。クメール王朝は高い文化を持ち、東南アジアの大陸部のほとんどを支配下に置く大帝国となりました。アンコール・ワットが建設されたのもこの時代です。


技術の伝来
糸の段階で染め分けし文様を織り出す「絣」の技術は7世紀ごろにインドで発祥したと言われています。この技術はインドから、カンボジアを含む東南アジア全域へ、10世紀には中東イスラムからヨーロッパへも広がりました。日本には14,15世紀に東南アジアから琉球に伝わり琉球絣が織られるようになり、18世紀に琉球を統治した薩摩藩により本土へ伝わりました。
クメール絣の伝承
絣織が伝わったクメール王朝時代、カンボジアシルク、またはゴールデンシルクと呼ばれるカンボウジュ種の絹糸で織られた織物は世界最高峰の絹織物として世界に名を馳せていました。その精緻な織りの技術は設計図やマニュアルがあるわけではなく、代々母から子へ「手の記憶」として受け継かれてきました。しかし1970年代に始まった20数年にも及んだ内戦で多くの国民が亡くなり、その伝統織物の技術はひと世代分ぽっかりと抜け、一時途絶えてしまったのです。


技術の復興
内戦が終息すると、カンボジアの伝統織物の復興を目指す取り組みが始められました。国内外の様々な技術者や支援者たちの努力により、わずかに生き延びた数の少ない歳のいってしまった職人たちの記憶から、昔ながらのクメー ル絹絣を蘇らせることに成功し、少しずつ復興の兆しを見せてきています。
カンボジアの現在

カンボジアの伝統絹織物の産地、タケオ州は首都プノンペンから車で南へ2時間余りのところにあります。 高いビルや外資系のホテル、ショッピングモールのあるプノンペンとは違い、水田が広がり、牛が放牧され、舗装のされていない砂埃の舞う道の緑深い場所です。 そこでは伝統的な高床式の住居の軒下で、おばあちゃん、お母さんが糸をくくり、染め、織機に糸を張り、織り上げるというカンボジアの伝統的なスタイルで絹織物が織りあげられています。そして子供たちはお手伝いをしながら自然に織物の技術を身につけていきます。
タケオ 州
モンドルキリ 州
そしてその織物の元となる絹糸。カンボジアが原産のカンボウジュ種という蚕は黄金の繭になります。カンボジアでは古くから養蚕され、その黄金色の繭からは美しい光沢をもつゴールデンシルクが紡ぎ出されます。内戦のためほぼ絶滅状態であった養蚕も少しずつ復活し、今、モンドルキリ州に作られたシルクプランテーションでカンボジア国産絹糸の生産が行われています。


モンドルキリ州の国産絹糸をタケオ州で染織し、様々な絹製品を作り販売していことは、カンボジアの多くの人たちの雇用を生み出すことと、この素晴らしいカンボジアの伝統技術の伝承にも繋がります。 京都遊美は伝統織物を通じてカンボジアの発展に協力し、日本の絣織の源流となったカンボジアの伝統絹織物の魅力を発信していきたいと思っています。
そして未来へ
オリジナル商品
クメール奇跡絣帯
カンボジアの伝統絹絣織物と西陣織を組み合わせた京都遊美オリジナルの帯です。様々な着物を素敵にコーディネートします。



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タケオ夢綾織り
京都遊美とタケオの職人たちとが開発したオリジナルの着物です。カンボジア独自の三枚綾織りと天然染料を用いた、独特な光沢が魅力のこだわりの逸品です。



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その他様々な商品を取り扱っています。


Pidan
- ピダン -
カンボジアの伝統織物の中で、世界でも類を見ないほど高度な技術を誇る「ピダン」と呼ばれる絹絵絣です。仏教説話や神話に登場するモチーフなどが描かれ、家族の無病息災、平穏無事に生きることができるよう願いを込めて織りあげ、寺院に奉納したり冠婚葬祭の時に飾る習慣がありました。
カンボジアシルク 小物
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